'06 橋本耕平 東西対抗戦出場


 伊勢大会を終えて      橋 本 耕 平 (4年)


今年で52回目となる、東西学生弓道選抜対抗試合に2度目の出場を果たした。今思えば、自分の学生弓道の始まりもここからだったような気がする。

リーグ最終戦、チーム状況もあまりよくはないという中、勝てば順位決定戦へと進める慶應義塾大学との重要な試合だった。自分の成績も皆中すれば東西出場に引っかかるかどうかというぎりぎりの状況であった。
16本詰めて迎えた最終立、既にチームの負けは確定していたが、自分の中ではまだ終わっていなかった。

「東西に出たい」 その一心で引いた。正直な話、まわりは全く見ていなかった。結果、皆中する事ができたがチームとしてはあまりいい結果ではなかった。
その日の夜に東西出場が決まったかに思えたが、翌日になって競射になる事がわかり、気の抜けない日が続いた。そして迎えた東西決定競射の日、試合の雰囲気には程遠かったが、いざ始まってみるとそこは都学代表、やはり集中力が違った。自分はというと初立で2本外し、終わったと思ったが、諦めたくはなかった。結果、18中で東西出場を決めた。
本番前に法政大学と都学選抜の試合を行い、3231中を出し、何とか間に合う程度には戻すことができた。


そして1123日、自分は平野(1年)とともに2度目の伊勢へ向かった。
前日の付け矢では、最初は調子がよかったが、最後に一本すっぽ抜けてしまい、不安の残るまま本番を迎えることとなった。今年の東西対抗戦は前回に比べて思い入れがかなりあり、出るからには東軍優勝、更には皆中賞、最優秀賞、つまりは日本一を狙って挑んだ。
緊張はそれほどしなかったが、3立目ですっぽ抜けてしまい全てが崩れていった。その後も抜き続け終わってみれば17中。一年の時よりもひどい結果となってしまった。

だが、ここで得たものはとても大きかった。かけがえのない友人と出会うきっかけとなり、自分の弓道に対する考えを改めさせてくれた。上には上がいるという事、更にその上を目指すことが、自分の学生弓道における最大の目標になったこと、そして、最高の舞台で学生弓道生活を締めくくれたこと。本当に最高の経験をする事ができた。この最高の経験を、自分で終わらせてほしくない。後輩たちにもぜひ経験してもらいたいと思う。
しかし、この最高の経験は、決して自分一人ではできるものではなかった。多くの方々の多大なる援助があったからこそである。


最後となりましたが、今回の伊勢大会に向かうにあたり、弓友会をはじめ、清水幹事長、山口OBほか多くのOB諸先輩、山田監督、山口コーチ、加藤コーチ、また、オープンキャンパスで親切にして頂いた石原さん、倉島さん、坪原さん、皆様方のご支援のお陰で、自分も平野も殆ど負担をする事なく、無事に遠征でき大会を終える事ができました。この場をお借りして御礼申し上げます。

これからも可愛い後輩たちへの御指導、御鞭撻の程、宜しくお願い申し上げます。